「そろそろ左派は<経済>を語ろう」(ブレディみかこ 松尾匡 北田暁大 著)

「そろそろ左派は<経済>を語ろう」を題材に、現代経済の問題を考察していきます。

この書籍は経済素人のブレディみかこさんと北田さんとの鼎談なので、議論が薄く幅広く、読んでいても要を得ません。

3人別々に読んだ方が理解しやすいのでは、
北田さんの言説も、「欧米」か、どこからか借りてきた風で、自分のコトバで話さないから何も伝わってこないし、、、

ということで、以下、松尾さんの発言だけを取り上げました。

【感想の結論】
本書は、左派の立場から、反安倍政権を述べている。
安倍政権が好調な経済運営を土台に、右派としての国粋的な政策(改憲など)に対し、国民の支持を受けようとしていることに警鐘をならしている。
左派が、右派を凌駕するには、社会保障に重点をおいて、アベノミクス以上の経済的成果を挙げなくてはならない。と、本書は述べています。

本書を読んでの私の感想としては、

①アベノミクスが本当に松尾氏が述べているような優れた政策なのか、反アベノミクス経済学者の意見も理解したうえで、自分で判断しなくてはならないのだろう。
特に経済学史上初めての実験的超金融緩和政策の功罪、まだ、経済学者の間でも論争があるようです。
ただ、900兆円近い国債の消化がソフトランディングするかは、非常に気になるところです。
また、アベノミクス新三本の矢には、子育て支援、社会保障に力点がおかれてます。
左派が要求してきた点ですので、左派の影が一層、薄くなりそうです。
②経済論議からほど遠い私でありましたが、本書のおかげで、現在の経済に興味をもつことができました。


【感想詳細】

●:松尾さんの発言 ※:管理者の意見

p15
●「格差社会」どころか「階級社会」になりつつあると思います。
※総体貧困率
OECD平均10.5%
日本16.0% 1位イスラエル21% 2位アメリカ17.5% 3位日本 最下位デンマーク6.5%
(OECDstaticsより)
p15
●脱成長論
※経済成長=GDP増加(成長)とした場合、そもそもGDPとは何か
産業連関表において、最終需要=粗付加価値=GDP
私の造語では
最終需要=ヒトの欲望エネルギー=ヒトが遺伝子に書き込まれているより良く生きる本能=GDPが増加し続けることは自然に組み込まれた仕組み
経済成長に反対する脱成長論は、自然の理に異議を唱え、リンゴが木から落下することに反対し、地面にあるリンゴが上昇して木にふっつけ、と言っていると同値に愚かなこと。
p17
●左翼の定義は労働者階級の経済的な貧しさの問題に取り組む人たちのこと
※フム
p24
●一般に消費税は逆進性が高いとされて、
※スウェーデンは国民満足度で世界7位日本56位
スウェーデンは消費税が高いです。25%
消費税単体で議論するのでなく、社会システム全体の中で消費税を議論すべき。
スウェーデンの国家論である国民の家、官僚の透明性、政治への信頼性など、、、。
p26
●自殺率と失業率が相関関係にある(e-Stat「人口動態調査」、総務省統計局「労働力調査」)
※フム
p28
●ある程度失業者がいてくれたほうが・・・大企業は労働者に対して優位に立てます。
※ホントに腐っている、大企業、社会の道徳、
p30-32
●二つの「経済成長」の見方がある
供給サイド(新古典派)からと需要サイド(ケインズ派)からの見方
※何を言っているのか、
経済成長とは、GDP=(粗付加価値額)の増減、という定義があるではないか、それ以上でも、それ以下でもない、
●セイの法則とは、総供給の拡大に合わせて総需要も拡大する
※ケインズ以前に優勢だった考えということですが、当時、供給に比べ需要が膨大のため、そのような現象が起きたのか、
p36
●「長期の成長(=供給天井の成長)」「短期の成長(=需要サイドの成長)」とよぶ
※おい、オイ、松尾さん、何か大きな勘違いしてませんか、
経済成長とは、GDP=(粗付加価値額)の増減、のことですよ、長期も短期もありゃしない、
p38
●「経済が天井(生産能力の天井)にまで達していないので、社会には慢性的な失業者がいる」p38
※わかりづらい、失業者とは、需要不足で仕事が無い人、でいいではないか、
 経済の天井は、機械+人、機械が発達すれば、人はいらなくなる、失業と、経済の天井は無関係ではなかろうか、
p39
●GDPギャップ(天井との落差)を埋める経済成長(=短期の成長)をして、失業を解消して完全雇用の状態にまでもっていく
※失業とGDPギャップは無関係ではないか、
需要(欲望のエネルギー)100と供給(供給のエネルギー)100が均衡していると想定。
供給100(供給のエネルギー)が天井(200とする)でなくとも、供給100と需要100は均衡している。
その際、供給側100の状態で完全雇用であることは可能。
天井でない供給状態で完全雇用であることが可能である。
p40-42
●桶の中に水(労働者)が入っているとして、その水がめいっぱい入っている(完全雇用)とみなして桶のサイズを拡大しようとするのが、天井の成長を重視する経済政策で、これに対して桶に水がぜんぜん入っていないから(不完全雇用)、景気対策をして桶の中に水をもっと注ごうとするのが短期の成長を重視する経済政策です。
※意味不明、松尾氏の言っている経済成長と失業者の関連性が不明なことに起因する
需要に対応する供給が発生する。
労働者が全員、その供給サイドに含まれれば、完全雇用、含まれなければ、不完全雇用、
経済成長すれば、供給サイドが増加し、完全雇用しやすくなる、
最終的な決定は供給サイド(=需要サイド)と労働者の状況でなされる。

以下、管理者の独創(思い付き)方程式--------------(W)

需要:D 供給:S 全労働者:L 雇用労働者:l 機械生産性:M
x・y・zはそれぞれの関数に影響を及ぼす総合変数

S(x)=l+M(y)
  l =S(x)-M(y)
S(x)=D(z)
  l =D(z)-M(y)

l=>Lのとき、完全雇用、l<Lのとき、不完全雇用、


p43-44
●非効率的な赤字企業を淘汰してもっと生産性の高い企業に労働力を移動させるために規制緩和するとか、余った人手を効率的に使うために派遣労働を認めたり

経済成長をヨシとするなら、非効率的な赤字企業を淘汰しなくてはならない、生産性の高い企業に労働力を移動させるのは当たり前でないか、そのための仕組みとして、前向きな失業者再教育プログラムが必要なのです。
派遣労働は時間的利便性で用いるべきであり、低賃金のため用いてはいけない、
いづれも、スウェーデンでは実施済みの政策である。
社会活動、経済活動をワンセットで考えるべきで、目の前の、淘汰、規制緩和云々を述べても的を得ないではないか、サヨクとして、労働者の立場に立っているつもりかもしれないが、偏っている言説ですよ、不偏不党の真実からしか、本当の労働者の解放は無いのです、松尾さん、頼みますヨ
p126
●2017.5.2 蓮ホウさん「財政均衡を憲法に入れたい」
※野党民進党の経済ブレーンって誰なんだろう
p148
●新自由主義(ネオリベラリズム)は根っこで緊縮だから・・適当に失業者がいたほうが・・都合いいし、デフレが続けば大金持ちは・・自動的に資産価値は上昇していきますからね。小さな政府であんまり景気拡大を求めないのがネオリベなんです。
※これが本当なら、あいた口がふさがりません。松尾さんの思い込みか?本当はどうなんだろう?
p173-177
●「第二の矢」の財政出動のほうを見てみると・・・実質的に緊縮傾向・・財政赤字の拡大を恐れて、社会保障費を縮小・・財政出動といっても、・・福祉や介護、住宅政策などの人々のための事業に投資しよう、という発想がまったくないのです。その財政政策の振向け先も、旧来型の自民党的な公共事業やオリンピックなどに向けられるばかりです。
不況の際に社会保障費の削減なんかしたら、人々はますます不安でお金を使わなくなるじゃないですか。消費(需要)がますます縮んでいって、総需要不足の状態が解消されないので、むしろ景気回復の足を引っ張ることになるわけです。・・景気対策として社会保障分野にも投資するのが左派本流の経済政策です。・・子育て支援がその最たるものでしょう。・・「国の資産をつくる」というんだったら、一番の財産は国民じゃないですか。
※いちいちもっともです。スウェーデンは社会保障が充実してるので国民は安心して消費が進むわけです。
自民党の経済ブレーンは一体誰なのか
p180
●子育て支援や福祉など・・いったんシステムをつくると、・・減らすことができません。
※そんなことはないでしょう、
p191-192
●失業者のいるデフレ不況下で金融緩和をしても悪性のインフレにはなりません。
実際にインフレが過熱してきた場合にも、それを抑制する方法はいくらでもあります。
p199
●中央銀行がつくったお金をみんなに配る・・・
※フーーン、そうなんだ
p231
●ネトウヨみたいな人たちが・・「自分たちより外国人の味方をする憎きサヨク」
※経済の豊かさを世界全部に、のレベル、まで、考えるのは、しなくてはいけないのだろう。
p264-272
●70年代におこった・・「スタグフレーション」(不況なのにインフレ)という新しい現象を、当時のケインズ派経済学者はうまく説明できなかった。・・原因は石油資源の高騰などを主な原因・・ケインズ派・・需要拡大政策をとり、失業が減らず、むしろインフレが悪化・・
ミルトン・フリードマンの新自由主義・・市場の需給調節機能にすべてまかせる、技術革新で天井を高く、失業者は新しいスキルを身につけ新しい産業へという「成長戦略」
90年代頃からケインズ理論の見直し・・不況の原因は価格や賃金の「下方硬直性」でなく「流動性選好」(景気の先行きが不透明だから・・お金を使わず貯めこもうとする傾向)・・
流動性の罠・・デフレ予想がさらなるデフレを招く・・ニューケインジアン・・が提唱するインフレ・ターゲット政策・・みんなのデフレ予想をインフレ予想に転換させる・・政府が・・その金融緩和でつくったお金で積極的な財政出動をして、人々の雇用を創出・・「金融緩和」+「財政出動」・・ケインズ政策のパワーアップ版・・リフレーション(マイルドなインフレ)
※新自由主義の「失業者はいない」「完全市場主義」に対する、正誤の議論は簡単ではないのかな、
p274-277
●マルクスとケインズをつなぐポイントは「流動性選好」・・資本論でも・・「物神崇拝」貨幣の物神化・・貨幣を脱物神化のためには資本主義社会を超克・・
※マルクスとケインズ、いずれも、安心できる社会(病気、老後、教育が保証されている社会)があって、脱「流動性選好」、貨幣を脱物神化、できるのではないか
p277-178
●マルクス・・「資本の有機的構成」-機械化が進んで労働の方が少なくなっていく-が高まっていくと、それで失業者が発生・・ケインズ・・需要不足による失業・・
※いずれも、需要・供給両面から考えるべきなのに、片方しか見ていないから、おかしな結論になる。
方程式(W)を参考。
p281
●・・資本主義を超える次の段階の社会システム・・上部構造が変わる前に土台が変わる・・史的唯物論・・従業員や利用者に主権がある協同組合なり民主的なNPOのつながりあいがはってんしていくとか・・資本主義体制を根本的に変える上部構造の革命は、100年後か200年後か、土台の中の変革が充分成熟した後にくる・・世の中は飯の問題(土台=下部構造)で動いていて、その問題を解決すると主張する政治思想や政治体制(上部構造)が選択される・・ナチス・・
※フム、今の普通の日常も次の社会の準備段階中ということですね
p286
●完全雇用が達成されていたら、もう追加の緩和マネーを出すことはできませんから「人に投資する」という政策も簡単には大盤振る舞いできません・・地方と都市の格差が開いたまま・・
※ふむ。





<日本の予算と国債残高>

https://www.nippon.com/ja/features/h00362/

政府が閣議決定した2019年度予算案の一般会計の総額は101兆4564億円。当初予算で100兆円を超えたのは初めてだ。

19年10月に消費税を8%から10%に引き上げるため、税収は62兆4950億円と、1990年度実績の60兆1059億円を29年ぶりに上回り、過去最高を更新。その一方で、増税による消費の落ち込みを抑えようと、キャッシュレス決済した人に対する増税分を上回るポイント還元や、低所得層などを対象にプレミアム付き商品券を発行するなどの景気対策を打つため、歳出は膨張。預金保険機構の利益剰余金など6兆3016億円の税外収入を確保した上で、なお、32兆6598億円の新規国債を発行する。

 

1980年代までは税収と歳出がそれほど大きくかい離しておらず、各年度の国債発行額は15兆円を上回ることはなかった。しかし、バブル経済の崩壊後、度重なる財政出動や減税政策で収支は悪化、国債発行の増額で穴を埋めてきた。2010年以降は税収が回復しているものの、歳出も拡大しているため、国債の発行に頼る状況が続いている。

国債発行残高は、年々積み上がり、2019年度末で897兆円となる見通し。この額は一般会計税収の約15年分に相当し、国民1人当たりに換算すると713万円の借金を負っていることになる。超低金利政策によって金利は低く抑えられているが、金利が上昇すれば、利払い費が重くのしかかる。